2021年度 東北大学オープンキャンパス
教育学部 後藤武俊准教授 研究紹介
※この動画は日本語で作成しています。
1.自己紹介
出身地:茨城県坂東市(旧岩井市)
おもな研究テーマ:
①困難を抱える若者への学習機会保障のあり方に関する日米比較研究
②アメリカにおける企業財団による教育政策形成関与の実態と課題
2.研究内容の紹介
〇研究テーマ1:困難を抱える若者への学習機会保障のあり方に関する日米比較研究
・「困難を抱える若者」とは?:貧困や虐待、障害などを背景として不登校の状態が続いている生徒や、高校を中退した、もしくは中退の危機にある若者。中心となる年齢は15歳~20歳前後。
⇒こうした若者への学習機会保障は果たして十分になされているのだろうか?
〔一つの方向性〕学校外の、多様な「学びの場」を広げていくこと
〔もう一つの方向性〕学校自体が多様な教育ニーズに応えられる場に変わっていくこと
⇒二つの方向性をトータルに考えることはできないか?
〇困難を抱える子ども・若者への学習機会の保障が原理的に満たすべきこと
(A)子ども・若者の多様なニーズ・困難に応答できる場や機会の確保
(B)その全体的な維持管理と質保証の仕組の確立
(C)そうした場や機会の利用可能性の拡大
⇒(A)や(B)の在り方は自治体によって様々であるなか、重要になるのが(C)
〇利用可能性を高める機能を、どのように社会のなかに組み込んでいくべきか?
・スクール・ソーシャル・ワーカーの拡充
・地域におけるワンストップ・センターの整備
・多様な学びの場(団体・機関)どうしのネットワークの強化
〇他にも様々な方策が考えられる。だが、いずれも一筋縄ではいかない。個別の事例の生成過程、成功要因などを丁寧に探る必要がある。
⇒以上に関する日米の事例研究が中心。
例1)日本:多事業展開型NPOによる困難を抱える若者への支援策の研究
例2)米国:困難を抱える若者への学習機会としてのオルタナティブ・スクールの研究